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「臨床声楽法」は、芸術療法ないし音楽療法の一分野であるというよりは、むしろ心身医学的に正しい声楽教授という視点からの「臨床動作法」です。そして「臨床声楽法」は、「より良い歌をうたうこと」を具体的な短期目標としています。心身の病気を治すことは、あくまで中期的な目標として一定の距離を置いて設定します。
「臨床声楽法」では、治療を直接的な目的として過剰に意識することなく、いったん病気に対する強いこだわりを捨てることができるように指導します。そして、より良く生きること、すなわち、生きがいと感動のある人生の構築を長期的目標に掲げます。そのために、「臨床声楽法」における心理療法的アプローチ法としては支持的心理療法を基本とし、必要に応じて「認知療法」を応用します。これはクライアント(レッスン生)の持つ「認知の歪み」に焦点を当て、修正することによって症状の改善を図るものです。
その目的は、より柔軟で、社会適応力のあるその人本来の自然で健康的なパーソナリティーを育成することです。セラピスト(コーチ)との対話(レッスン)を通して、自然な感情表現力を身につけ、対人関係の能力を向上させ、ストレスに対する耐性を養うことを目指します。そうすることで、自らの力で課題を解決する能力を高め、それぞれの症状に対処する力を身につけられるように援助します。
個人「臨床声楽法」としては、慢性的な心身の疲労の蓄積、職場での対人関係によるストレスや心身症、家族間の問題から、統合失調症の薬物療法によるコントロール後のアフターケア、うつ病性障害、境界性人格障害や自己愛性人格障害などのパーソナリティー障害、強迫性障害やパニック障害などの不安神経症、解離性障害、依存症など各種の心の障害を持つ方に対する個人ケア(レッスン)を行います。
家族「臨床声楽法」としては、親子の葛藤、家庭内暴力、夫婦間の対立、あるいは精神障害を持つクライアントのご家族など複数の方々を対象に家族ケア(ファミリーレッスン)を行います。
集団「臨床声楽法」複数のメンバーが参加して、独唱の他に、重唱、伴奏との合わせ、合唱(コーラス)をとりいれることによりグループ効果、組合せ効果、ハーモニー効果を生かす方法です。
臨床声楽法の中では正しい自然な呼吸を「統合式呼吸」と呼んでいます。
(肺で)呼吸をするための、筋肉の動きを邪魔をしないように、お腹や背中の筋肉の動きや、姿勢を正しくすること。
1・まず正しく効率的な呼吸とは、生理的で自然な呼吸を基礎とする。これを「統合式呼吸」であると定義する。
2・また生理的で自然な呼吸に関与する筋肉の動きを、阻害することなく、むしろ促進できるように、腹部や背部をはじめ全身の筋肉の動きをコントロールしながら呼吸を行う方法を「統合式呼吸法」と定義する。
「統合式呼吸」を実現するためには、正しい姿勢によって、上記の筋群が支えられていなければならない。すなわち適切な「構え」と「支え」とが前提となる。したがって、「統合式呼吸法」には、「統合式呼吸」を行ううえで必須となる正しい姿勢(「構え」および「支え」)を動的にコントロールする方法が含まれる。
そこから「統合式呼吸法」とは、姿勢を正しくコントロールすることによって生理的で自然な呼吸を実現するための方法である、と再定義することができる。
「統合的呼吸法」(声楽的呼吸法)の利点
呼吸をしなくてはいけないと意識した状態でいる時、例えば、緊張したり、あがったり、不安を感じたりしている状態でする呼吸を「胸でする呼吸」と定義します。この呼吸は吸気のみに気をとられた、とらわれ呼吸法、すなわち意識的な吸気に偏っている呼吸です。呼気が充分ではない、つまり息の吐き出しを意識的に充分行なわないから努力吸気となり、苦しく緊張を伴う割りには充分な吸気が得られなくなります。したがって息が浅くなり、一回の換気量が減少するので換気不十分となり酸素欠乏状態に陥ります。
一方、人間が無意識に行っている呼吸を「からだでする呼吸」と定義します。一般的に知られている腹式呼吸の理解とは異なり、上に記した人間が無意識に行っている呼吸を、積極的に意識して、良い発声を支える、コントロールされた呼吸を行うことが声楽的呼吸法、すなわち統合的呼吸法です。
臨床声楽法によりこの統合的呼吸法を身に付けることで、まず、胸でする呼吸とからだでする呼吸の違いが分かるようになります。
声楽は演奏する音楽のうち、唯一つ、余分なもの(楽器など)を何ももたず演奏をします。また、立ったままでも、座っても演奏をすることができます。そのため、余分な筋肉の動きにとらわれず、姿勢や呼吸に注意をはらうことができます。また、声楽での姿勢、呼吸ができるようになれば、他の楽器での演奏に必ず役立ちます。
声楽は、言葉と一体になっているものです。そのため言葉のつながりと呼吸のつながりとが一体になっています。
セラピストが声楽の呼吸法、発声法を取得することにより、クライアントが正しく呼吸ができているかどうか、作った呼吸になっていないかということの判断ができるようになること。そして、クライアントとの対話の中で、声のトーンの変化や、呼吸の変化、リズムの変化などから、会話への興味、安らぎ、不安などを感じとることができるようになります。
重唱・合唱・ピアノを始めとする楽器など、自分以外の演奏者と共有の時間・体験を持つことにより、お互いの息を感じ取る。共演者に自分の息遣いを感じ取ってもらう、そのためには、自分でコントロールをする、息遣い、と気遣いが必要です。そして、共演者と気持ちを一つにして、お互いの存在を意識できる立場へ向かうということは、他人と生きて行く上で必要なこととして、意識下に芽生えてくることができるのではないかと考えます。声楽を目指す人だけではなく、特に、伴奏や室内楽を行うピアニストなどにも効果のあるメソッドとも言えるといえます。
臨床声楽法は、新しい発声法や呼吸法ではありません。今まで確立されてきた呼吸法、発声法を、その時々でレッスン生やクライアントに一番良いと思われるものをお伝えするものです。ヨーロッパ、特にドイツなどでは音楽を学ぶ者にとって当然行われているメソッドや知識も同時に紹介していきます。
当診療所での臨床声楽法のレッスン
[臨床声楽法・基礎レッスンクラスターム制
1ターム4回・1回30分
グループレッスン料 3,000円/ターム(トライアル期間)
1グループ 4人〜8人
曜日:毎木曜日
時間:Aクラス(シニアクラス) 16時15分〜16時45分
Bクラス(ヤング、ミドルクラス) 17時00分〜17時30分
[臨床声楽法]・個人レッスン
1ターム4回・1回 45分
16,000円/ターム(トライアル期間)
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